「Webデザイナーはやめとけ」は本当?採用担当が正直に答える理由と判断基準

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Webデザイナーになりたいけど、「やめとけ」って言葉をよく見かけて…。

AIに仕事を奪われるって話も怖いし、センスがないと無理なのかなって不安で…。

AKIAKI

「やめとけ」という言葉が自分に当てはまるかどうかを、採用担当として5年間・面接官として多くの応募者を見てきた視点から、正直に整理してみます。

「Webデザイナーはやめとけ」——そういう言葉を、一度は目にしたことがあると思います。

将来性への不安、AIへの懸念、センスがないという自己評価。いろんな理由で語られていますが、「やめとけ」という言葉が自分に当てはまるかどうかは、別の話です。

私はWebデザイナーとして10年以上現場に携わりながら、採用担当として5年間、未経験応募者を含む多くの方の面接を担当してきました。その経験から言えることがあります。「やめとけ」には根拠があるものと、ないものと、両方あります。

この記事では、よく言われる「やめとけ理由」の実態と、採用担当として実際に見てきた「続く人・続かなかった人の特徴」を正直に整理しました。判断材料として読んでもらえれば十分です。

この記事を書いた人
AKI

全くの未経験から独学とスクールを経てWebデザイナーへ転職。その後Webデザイナー・Webディレクターとして働き、現在は本ブログの運営やWebサイト制作を通じてデザインに携わる。IT業界経験20年以上。

「Webデザイナーはやめとけ」と言われる6つの理由

AKIAKI

まず「やめとけ」と言われている理由を一つひとつ確認します。「実態はどうか」という視点で見ていきましょう。

① 将来性がない・AIに仕事を奪われる

「AIがデザインを自動生成する時代に、わざわざ学ぶ意味がない」という声です。これは、正直半分当たっていて、半分はずれています。

AIは確かに、バナーのたたき台を出したり、配色の候補を提案したりする場面に入ってきました。ただ、クライアントの意図をくみ取る、修正指示の背景を読む、「このデザインでこのターゲットに本当に刺さるか」を判断する——そういった部分は、今のAIにはできていません。

採用担当として現場の声を聞いてきた中で感じているのは、「AIを使いこなせるデザイナー」への需要が高まっているということ。AIが仕事を奪うのではなく、AIを使える人と使えない人の差が広がっている、というのが実態に近いと思います。

📌 関連記事:AIでWebデザイナーの仕事はどう変わる? ― AI時代のデザイナーの現実を詳しく解説しています

② 食べていけない(収入が安定しない)

「デザインで稼げない」という声は、一定程度、事実を含んでいます。ただし正確には「最初の数年は低くなりやすい」という意味に近い。

未経験から転職した場合、最初の年収が前職より下がることはよくあります。企業によっては、Web制作の実務経験がないと最初は300〜350万円台からのスタートになることも。これは事実として知っておくべきです。

ただ、「食べていけない」は違います。企業内デザイナーとして3〜5年実務経験を積むと、400〜500万円台になる人は珍しくありません。副業やフリーランスへの移行はその後の選択肢のひとつ。「最初から高収入を期待する」と厳しいという話であって、「食べていけない職業」ではないと感じています。

③ センスがないと無理

これが「やめとけ理由」の中で、一番根拠が薄いと思っています。

採用担当として、「センスがある」と自信たっぷりに話す応募者を何人も見てきました。同時に「センスには自信がないけど、研究してきました」と言いながらポートフォリオを持ってきた人も。どちらが現場で使えたか——正直、後者の方が多かったです。

センスというのは、生まれつきの才能ではなく、良いデザインをたくさん見て、真似して、フィードバックをもらいながら磨かれるものだと思っています。「センスがない」という言葉を、まだ磨いていない段階で使いすぎている人が多い気がします。

④ 未経験では採用されない

「未経験お断り」の求人が多いのは事実です。ただ、これは「未経験では採用されない」と「未経験向け求人には採用される可能性がある」が別の話です。

採用担当として毎年未経験者を採用してきました。ポートフォリオの完成度、学ぶ姿勢、「なぜWebデザイナーになりたいか」の具体性——これらが揃っていれば、未経験でも通る可能性はあります。「採用されない」のではなく、「採用されるための準備が整っていない状態で応募している」ことが多いというのが実感です。

📌 関連記事:未経験Webデザイナーの転職を成功させる方法 ― 採用担当が見ているポイントを詳しくまとめています

⑤ 仕事がきつい・残業が多い

納期前に集中してきつくなる時期は、確かにあります。修正が重なったり、クライアントの要望が途中で変わったりすることも現場では起こります。

ただ、これはWebデザイナー特有の話ではありません。「残業が多い職場」と「そうでない職場」の差は、職種よりも会社や職場の文化による影響の方が大きい。「Webデザイナーだからきつい」という一般化は、少し乱暴かもしれません。入る会社を選ぶことの方が重要です。

⑥ フリーランスは甘くない

これはある意味、正しいと思います。フリーランスは案件を自分で取り、自分で納期を管理し、収入も自分次第です。安定しないリスクは確かにあります。

ただ、「だからWebデザイナーはやめとけ」というのには飛躍があります。フリーランスが難しいのはどの職種でも同じ。フリーランスにならなくても、企業内デザイナーとして安定して働く選択肢があります。「フリーランス=Webデザイナーの全員」ではありません。

採用担当が見てきた「本当にやめた方がいい人」の特徴

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ここが、採用担当として一番正直に話せる部分です。「やめとけ」が本当に当てはまるとすれば、職種そのものよりも、「入り方」の問題であることが多かったです。

面接や入社後の様子を見てきた中で、続かなかった人には共通したパターンがありました。

⚠️ 実際に続かなかった人のパターン
  • 「稼げる・自由・在宅」という情報だけで入り、デザイン自体への関心が薄かった
  • フィードバックを「否定された」と受け取り、修正を重ねられなかった
  • 「センスがないから自分には無理」と、磨く前に判断してあきらめた
  • スクール卒業=即戦力だと思い込んでいた

特に多かったのが、1つ目のパターンです。「Webデザイナーは稼げる」「在宅で自由に働ける」という情報に引き寄せられて入ってきた人は、デザインの勉強そのものがしんどくなったときに続けにくかった。逆に、「デザインが好き」「ものを作ることが楽しい」という軸がある人は、収入が低い時期を乗り越えやすかったです。

2つ目のフィードバックの話も、現場では重要です。デザインは他者評価が前提の仕事です。クライアントの修正依頼、上司からの指摘、ユーザーテストの結果——これらを「自分が否定された」ではなく「デザインを良くするための情報」として受け取れるかどうかが、長く続けられるかどうかの分岐点になります。

「スクール卒業=即戦力」という思い込みについては、面接の場でも実際に感じることがありました。スクールで学んだことは土台にはなりますが、現場で求められるスピードや質は別物です。「まだ学んでいる途中」という姿勢で入れる人の方が、実際には伸びていきました。

逆に「向いてなさそうでも続いている人」の共通点

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「センスがない」「不器用」と言っていた人が、数年後に中核メンバーになっているケースを何度も見てきました。続けられた人には、共通した特徴があります。

✅ 続いている人の特徴
  • 「センスがない」と自覚していたからこそ、人より多く研究・模写をしていた
  • 完成させることより、試行錯誤するプロセスが好きだった
  • フィードバックを「材料」として使えた
  • 「全部できなくてもいい」と思えていた(完璧主義でなかった)

採用担当として面接してきた中で気づいたのですが、「センスがある」と話す人ほど成長が止まりやすく、「センスに自信がないから研究してきた」という人ほど伸びることが多かった。今振り返ると、これはかなり一貫したパターンでした。

向いている人・向いていない人をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

📌 関連記事:Webデザイナーに向いている人・向いていない人の特徴 ― 採用担当の視点で詳しくまとめています

「やめとけ」が当てはまるケース・当てはまらないケース

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「やめとけ」という言葉に正解はありません。ただ、当てはまる状況とそうでない状況を整理しておくことはできます。

⚠️ 「やめとけ」が当てはまりやすいケース
  • デザインそのものには興味がなく、「在宅・自由」だけが目的になっている
  • 他者からの評価やフィードバックが苦手で、修正を繰り返すことが耐えられない
  • 短期間で高収入を得ることを前提にしている(最初の1〜2年は低収入になりやすい)
👍 「やめとけ」が当てはまらないケース
  • 「センスがない気がする」という不安(センスは磨けるもので、才能の話ではない)
  • 「年齢が不安」(採用担当として、ポートフォリオと学ぶ姿勢の方が重視されることが多かった)
  • 「AIに仕事を奪われる」という懸念(奪われるのでなく、使いこなす側に立てばいい)
  • 「未経験だから採用されない」(準備次第で通る。採用担当として実際に採用してきた)

要するに、「デザインに興味があり、フィードバックを受け入れながら地道に続けられる人」なら、「やめとけ」はほぼ当てはまらないと思います。逆に、「稼ぎたい・自由になりたい」という動機だけが入口になっている場合は、モチベーションが維持しにくいです。

AI時代にWebデザイナーを目指すのは遅いか

「AIが発展しているこの時代に、今からWebデザイナーを目指しても遅い?」という質問を受けることがあります。

実際に現場の変化を見てきた感想としては、「遅い」というより「AIを前提にした学び方が必要な時代になった」という方が正確だと感じています。Figmaを使いこなせるか、AIで出力したたたき台をブラッシュアップできるか、クライアントの意図を読んで判断できるか——これらはAIが自動化しにくい部分であり、今から学ぶ価値がある領域です。

📌 関連記事:AIでWebデザイナーの仕事はどう変わる? ― AI時代の具体的な変化と対応策を詳しく解説しています

よくある質問

Q:センスがなくてもWebデザイナーになれますか?

A:採用担当として感じてきたのは、「センスがある」と自称する人より「センスがないから研究してきた」という人の方が現場で伸びることが多いということです。センスは生まれつきの才能ではなく、良いデザインを見て・真似して・フィードバックをもらって磨かれるものです。「センスがない」は始める前の判断基準にしない方がいいと思っています。

Q:30代・40代からWebデザイナーを目指すのは無謀ですか?

A:採用担当として30代以上の未経験応募者を複数採用してきました。年齢より重視されていたのは、ポートフォリオの完成度と「なぜ今これを目指しているか」の具体性でした。前職の経験(営業・事務・接客など)をデザインと組み合わせて語れる人は、面接でも評価されやすかったです。「無謀」ではなく「準備次第」というのが実感に近いです。

Q:Webデザインスクールに通う意味はありますか?

A:「意味があるかないか」より「使い方次第」という方が正確だと思っています。採用担当として、スクール卒の方を多く採用してきましたが、「スクールで学んだこと」より「スクール後に自分で何を作ったか・何を研究したか」の方が評価の差がつきやすかったです。スクールは学習環境を整える道具。カリキュラムをこなして終わりにならなければ、投資する価値はあります。まず無料カウンセリングで自分に合うか確かめてから決める選択肢もあります。

Q:Webデザイナーをやめたくなったらどうすればいいですか?

A:「やめたい」という感情が来る時期は、ほぼ全員に訪れます。特に、フィードバックが重なる時期や、思い通りのデザインができない時期に多い。そこで重要なのは、「やめる」か「続ける」かの2択ではなく、「なぜやめたいのか」を具体的に言語化することです。「デザインが嫌いになった」のか「この環境が合わない」のかで、対処法はまったく違います。環境の問題なら、職場を変えることで解決することも多いです。

まとめ

AKIAKI

「やめとけ」という言葉に振り回されすぎないでほしいと、正直思います。それが自分に当てはまるかどうかを、自分で判断する材料を持てれば十分です。

📝 この記事のまとめ
  • 「やめとけ理由」のほとんどは、職種の問題より「入り方」と「準備」の問題
  • 採用担当として見てきた続かなかった人の共通点は「デザインより条件が目的」「フィードバックを拒絶」
  • 「センスがない」「年齢が不安」「AIが怖い」は、やめる理由にならない
  • 「デザインに興味があり、修正を重ねながら続けられる人」には当てはまらない
  • まず小さく動いてみて、自分に合うかどうかを確かめるのが一番の判断材料になる

「やめとけ」と言われても気になって調べているということは、少なくとも興味はある。それは、実はかなり大事なことだと思います。

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